甲状腺とは
甲状腺は喉ぼとけの付近にある臓器で、体の新陳代謝を促進する働きを持ちます。
甲状腺の位置
甲状腺は首の前側、喉ぼとけのすぐ下に位置します。
特徴
- 右葉と左葉とそれをつなぐ峡部で構成されています。
- 重さは20~30g程度です。
- 上下方向に3~5cm程度の長さがあります。
正常の甲状腺は柔らかく、触ってもわかりませんが、腫れやしこりが生じると確認できます。
主な機能
甲状腺ホルモンの分泌
食事に含まれるヨウ素をもとに、甲状腺のホルモンを作り血中に分泌します。
主な役割
新陳代謝を活発にします。
甲状腺ホルモンとその役割
甲状腺ホルモンは、体の発育を促進し、新陳代謝を活発にする働きを持ちます。
甲状腺ホルモンの分泌に異常がある場合
甲状腺ホルモンが適切に分泌されない場合、原因不明の体調不良や疲労感が続くなどの様々な症状が現れます。甲状腺ホルモンの分泌過剰による症状
- 脈拍や体温の上昇
- 体重減少
- 全身の倦怠感
- 不眠
- 排便回数が増える
- 甲状腺が腫れる など
甲状腺ホルモンの分泌不足による症状
- 脈拍や体温の低下
- 体重の増加
- 全身の倦怠感
- 便秘
- 気分が落ち込む
- 甲状腺が腫れる など
甲状腺ホルモンを一定に保つ甲状腺刺激ホルモン(TSH)
甲状腺刺激ホルモン(TSH)は、甲状腺ホルモンバランスを調節する役割を持ちます。
甲状腺刺激ホルモン(TSH)は脳下垂体から分泌され、甲状腺ホルモンの分泌量を一定に保つよう指示します。
甲状腺異常の症状
甲状腺異常が生じると様々な症状が見られます。甲状腺機能亢進によるもの
甲状腺ホルモンの分泌が多い
主な症状
- 暑がりである
- 脈拍数が多く動悸がする
- 手足がふるえる
- 汗が異常に多い
- 食欲が旺盛である
- イライラする
- かゆみがある
- 口が渇く
- 不眠
- 微熱が続く
- 息切れがする
- 排便の回数が増える
- 眼球が出てくる
甲状腺機能低下によるもの
甲状腺ホルモンの分泌が少ない
主な症状
- 寒がりである
- 脈拍数が少ない
- むくみ(顔・全身)
- 体重が増える
- 気力がない
- 皮膚が乾燥する
- 声が枯れる
- 眠気を感じる
- 物忘れしやすい
- 動作が鈍い
- 便秘
- 筋力が低下する
共通する症状
- だるさを感じる
- 疲れやすい
- 髪の毛が抜ける
- 甲状腺が腫れる
甲状腺異常の病気
甲状腺異常から生じる病気は、甲状腺ホルモンの分泌量異常などから発生します。